March 23, 2010

変わりゆくつくばの風景-暗闇

つくばは、TXが開通し、その沿線開発も行われています。大型のショッピングセンターもあちらこちらに出来て、生活の利便性はますますアップしています。
また、広々とした水田や畑の景、筑波山や桜川の景は、すがすがしく穏やかで、つくばで生まれ育った者でなくとも、ほっとさせられる風景だと思います。そんな現代のつくばで、私は車や自転車に乗って快適に過ごしているわけです。

しかし、以前は暗い松林に覆われた暗闇の世界が広がっていたのです。
戦前生まれの父は、高校時代に暗い松林の中を何時間もかけて自転車通勤していたそうで、その時のつらい話、怖い話を私はさんざん聞かされてきました。舗装もされていない山道には所々に土葬の墓があり、夜の雨の日は、新しい墓からリンが青白く光ったそうです。

その松林は、今は筑波大学や学園都市に変わっています。今でも筑波大学の中に残る池には昔の面影が少し残っているそうです。

東京で育った私は、つくばにはお盆の頃に父の運転する車でつれてきてもらっていました。学園都市の作りはじめの頃は、夜に帰る時必ず、つくりたての道路で道に迷っていました。広い道があるかと思えば突然行き止まりになっていたり、方向感覚が全くわからなくなって同じ道をなんかいもぐるぐるまわったりしていました。小学生だった私は「迷い道!」といって喜んでいましたが、悪のりした父が車のヘッドライトを消すと、真っ暗な闇に包まれました。おそらく暗黒の暗闇を体験したのはこの時が初めてだったように思います。墨を塗ったような本当の暗闇でした。

今、思えば、あの場所は研究学園の駅につづく道の途中だったのではないかと思います。もうあんな暗闇はこのあたりにはなくなってしまいました。


田園生活座談会 2010年4月11日 つくばの生活、田園生活に関する意見交換をしましょう。


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