March 11, 2005

人工的な街並み

いつもいっしょに活動して下さっている中野さんから、こんなすばらしいメールを頂いた。

「私はここつくばが地元です。
幼少の頃、今の学園都市を抜けて土浦に出るまでは砂利道でうっそうとした山(雑木林などをここいらへんでは"山"といっています。)を抜けなければ出られませんでした。
その山には、よく祖父と自転車ででかけ、お盆や十五夜など季節行事毎に飾る植物をとりに行きました。
また、雑木林の手入れについていき、あちこちで遊んでいた思い出があります。
筑波でもそんな山とのかかわりは昭和40年代初め頃までで、私はかろうじてそんな関わりの思い出が今の自然環境への思いにつながっているのではと感じています。

成長と共にその山々は改造され、今は記憶の中にしか残っていません。今かろうじてあるのが自動車研究所。しかし、その自動車研もつくばエクスプレスの開発により、また人工的な町並みに様変わりすることでしょう。
現に東側の山が切り崩され、30m幅道路の大工事は着々と進められているところです。
NHK 地球大自然で放映された 渡良瀬遊水池は洪水対策のもと人工的に作られたもののようですが、今のつくばの整然と取り繕われた都市には、背筋を正して歩く所で寛ぎ癒される場所が見当たらない感があります。」

私も学園都市になる前のつくばを知っている。私は東京育ちだが、父の実家が桜川のすぐそばで、夏休みのたびに桜川で遊んだ。その思い出があるからこそ、いまのような活動に結びついているのだと私も思います。
人工的な街に変わっていく自然....区画整理された住宅地に新建材の家が建ち並んでいる姿にはうんざりする。ガーデニングで家のまわりを飾るのも、人工的。しかも外来の園芸種ばかり。野に咲くかれんな花のような美しさがそこにはない。草ぼうぼうの誰からも忘れ去られたような原野が好きだ。だから、せめて桜川は今のまま残っていて欲しい。

16:03:36 | sakura | | TrackBacks