April 03, 2005

スローなやぶさめ

4月3日、午前中仕事をして昼に、行きつけの新治村のそばやさんに行ったら、お赤飯が付いてきた。日枝神社で「やぶさめ」をやっているという。行ってみると大きな杉の木に囲まれた参道には、人の列。グットタイミングでやぶさめが始まろうとしていた。まずは、子供達や、子供を乗せた白い馬が参道を行ったりきたりする。皆写真を撮ろうと身を乗り出す。見ている人たちもかつてはこの参道を走った経験を持っている様子。殺気だった感じはなく、どこかなごやか。警備の警察官も素朴で実直な人柄のよう。

 いよいよやぶさめが始まった。猛スピードで駆け抜けるのかと身構えたが、とてもゆっくりなペースでやってきた。的の前ではすこし立ち止まり、馬も矢が放たれるのを見ている。ちょっとがくっとしたが、それがここのやぶさめの良いところ。的は縁起ものとして周辺の集落に配布されるようだ。三の矢は、祭りを見に来た人が持って帰れる縁起物で、矢が放たれた的を奪い合う。私たちもこの奪い合いに参加しようとしたが、ダメだった。しかし、たまたまそれを手にできたおじさんが、しきりに私たちに、「次はとってこい!」と言ってくれた。古くから伝わる伝統行事。この由来や意味はわからなかったが、春を迎え、農作物を作り始める季節を前に、健康や豊作を願うものなのだろう。ほんとに素朴な、いい祭りだ。
春のおとづれを感じる祭りの衣装。
ゆっくりと最初の矢が放たれる

18:21:28 | sakura | | TrackBacks