December 21, 2006

薪ストーブを使うには


薪ストーブには独特な雰囲気があり、寒い冬の夜はパチパチと燃える火を見てやわらかく煮込んだスープなどを味わいたいものだと思いますが、クリアーしなければならない条件がいろいろとあるようです。

まずは、建築基準法。火を使うので、火気使用室となるのでそれに見合う内装にしなければなりません。二階建ての一階に薪ストーブを置く場合、一階の天井仕上げは不燃材を使うことになるので、板張りにすることができません。薪ストーブをつけたいと思う方は、木をふんだんに使った住宅を好まれますが、規制されてしまいます。しかし、平屋の場合は、天井板張りでもOKです。

平屋建てにして内装制限をクリアーしたとして、あるいは、不燃材を用いてモダンに仕上げたとして、一番の問題は薪をどうするかだと思います。

一番の理想は、雑木林が近く、雑木林の手入れをして得られた間伐材を乾燥させて使うことだと思います。雑木林も手入れできて一石二鳥。

あるいは、材木屋さんからでる廃材をいただけるなどというのも良いですね。

チロチロと安定した火を保つには、広葉樹がいいそうですが、材木屋さんのはほとんどスギかヒノキの針葉樹。しかし、乾燥しているので良いそうです。

薪ストーブ屋さんからお話しを伺うと、木の性質をよく知って、火をコントロールするのが薪ストーブの醍醐味なのだと感じました。

そして次にクリアーするのは、薪をストックする場所を確保することです。薪は一に乾燥、二に乾燥、だそうですので、雨があたりにくい庇の深い場所が必要です。

そして、薪わりや炭のしまつを楽しめることが最も重要ですね。しかし、これが楽しみなわけですから、それは問題ないですね。


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19:30:04 | sakura | | TrackBacks

December 18, 2006

暖房はどうすればいいの


今年の冬は暖冬とはいえ、冬はやはり寒い。冬は、暖房器のそばを離れられません。私が子供の頃は旧式の石油ストーブでしたので、近づきすぎて、ナイロンの上着をよく縮ませていました。

暖房をどうするか。冬になると暖房が気になります。そして、夏になると冷房が気になります。

夏は、庇や庭の木で影をつくって陽ざしを遮り、冬は木の葉が落ちて低い位置からさす陽ざしを室内に入れるという、機械にたよらないパッシブソーラーを住宅を設計するさいの基本事項として押さえ、エアコンをプラスするという方法が最もシンプルな冷暖房だと思います。そして、断熱性能を高めて空調をききやすくして省エネルギーを図ります。

高温多湿の日本では、そして住宅地などでは、不快指数が上がるため、冷房や除湿が欲しくなります。ですから、ほとんどの家庭でエアコンをつけることになってしまいます。私も、環境に配慮して、と思っても、夏の蒸し暑さには勝てず、エアコンのスイッチをオンにしてしまいます。

そんなわけで、冷房、除湿のためにエアコンをつけるのですが、エアコンには暖房もついています。エアコンひとつで冷房も暖房もまかなうのが最もシンプルな冷暖房になります。避暑地のような夏すずしい地域であれば、冷房はなくして、暖房だけを考えればよいですね。

さて、エアコンを付けたとして、暖かい空気が頭の上から吹いてくるのは、あまり快適ではないし、よりどころとなる暖かい場所も欲しい、エアコンだけでは不安だ、と、人はいろいろな要望がでてきます。

そこであれこれ対策を考えます。

エアコンの暖気が足下から吹き出すように考えた住宅もあります。(辻井式住居)

また、オール電化の家などは、深夜電力を利用して蓄熱し、一日中熱を放射する蓄熱暖房を検討したりもしています。

また、薪ストーブも検討しています。

いろいろと選択肢がありすぎて迷うところですが、地理的条件、生活スタイル、趣味。好み、予算、建物との整合性などから総合的に判断したいですね。

次回は、薪ストーブについて考えてみたいと思います。


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20:17:20 | sakura | | TrackBacks

December 13, 2006

キッチンはみんなのそばに


一昔前の台所といえば、北側の暗くジメジメした場所に配置されることが多く、冬の家事しごとは辛く厳しかったのだろうと思います。

住居論の教科書などをみると、近代化に伴い、また、男女平等が広まり、台所は暗い場所から、リビングやダイニングに近接した明るい場所に移動したとあります。

そんなことを思うと、今の時代に生まれてよかったとつくづく思ってしまいます。

北側に配置されていたのは、冷蔵庫が無い時代、食物が傷まないためでもあり、冷蔵庫が普及し、必ず各家庭に一台はあるという今の時代は、北側に配置することもとりたてて重要ではなくなったように思われます。

家事しごと、特に料理を楽しむには、家族が集まっている場所がなによりです。
明るく暖かいリビングやダイニングに近接させて、あるいはその中に取り込まれるようにキッチンを配置するのがよいですね。

考えてみれば、私達が設計する住宅は、キッチンが孤立している住宅はなく、リビングダイニングの中に配置しています。オープンにしたり、あるいは空間は一体になっていてもお客さんからは見えにくくするような工夫をしたりしています。いづれもクライアントの好みや生活スタイル、敷地の条件を考慮してデザインしたものです。

冷蔵庫が普及したとは言えども、冷蔵庫に入れずに保存するような野菜や漬け物をおいておくにはやはり北側が適していますので、うまい具合に、涼しい場所と明るく暖かいみんながいる場所をつなぐように計画できるのがベストですね。

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12:08:37 | sakura | | TrackBacks

December 11, 2006

ひと手間かけたくなる台所が欲しい


丁寧に作られた料理は、繊細で美しく、愛情が食物を通して体の中に取り込まれるようです。

先日は、護美の会の忘年会で風土庵を訪れました。
敷地に生えていた樹を切ってレストランを建てたのだそうです。
何種類もの野菜は、当然、有機野菜。ひとつひとつ丁寧に料理された味はあたたかく、とても美味しく頂きました。忘年会もほのぼのとした話題で楽しく、すっかり健康になったような気持ちよさでした。

考えてみれば、食事とは、体をつくるもの。おいしい食材をおいしく頂きたいものです。

丁寧に、ひと手間かけて、料理を楽しみたい。

料理も後かたづけも、時間をかけても苦にならない快適な台所は生活のかなめ、住まいのかなめであると思います。

台所空間を重んじてデザインしたいと思う今日この頃です。


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11:57:48 | sakura | | TrackBacks

December 08, 2006

コン打ちそして上棟式


コンクリート打ちの日は早朝から現場は活気づきます。ミキサー車がつぎつぎと生コンを運んできて、ポンプで型枠の中に流していきます。流すそばから、棒でつついたり、型枠をたたいたりして、「す」ができないように気を遣います。住宅の基礎は高さがないので、きれいに打てることが多いのですが、コンクリート打ちはなしの建物などは、コンクリートを打ったそのままが仕上がりになるので、大人数の職人さんが来て、バイブレーターを用いて振動させて「す」ができないように動き回るので大にぎわいになります。

昨日はいよいよ「繭」もコン打ちになりました。繭は木造なので、コンクリートは基礎のみです。でも、コンクリートの量はけっこうな量になり、ミキサー車が次々と時間差でやってきました。

そして午後は、別の現場で上棟式でした。
こちらの方は、繭よりもずっと後に工事をスタートしたのですが、もうすでに、柱梁が組み上がり、上棟になったのです。
上棟も大勢の大工さんが集まってくみ上げていくので、現場はにぎわいます。

上棟といっても、まだ柱と梁が組み上がった状態で、強度をつけるための筋交いなどは入っていない状態です。最も高い位置にお供えをして、大工さんが「のりと」をあげますが、施主も一緒に一番高いところに登ります。上は、ぐらぐら揺れて、おそろしいですが、大工さんたちは、手すりもなにもない12センチしかない梁の上を地上と同じように歩いたりして、いつもながら、関心します。お施主さんは高いところも得意だったようで、一番たかいところに登りました。さすが、この家のご主人だ!とあらためて頼もしく、そしてとても華やいで見えました。

これから上棟を迎える皆様、上棟式、楽しみですね。

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12:58:37 | sakura | | TrackBacks