October 01, 2009

生活景

昨日の続きの話です。

景観まちづくりの講演会では、
景観に関する体系的なお話と、まちづくりの事例の後に、「生活景」という講師の先生が提唱するキーワードが出てきました。興味深い視点だと思います。

生活景というのは、そこに人が住んでいる事によって生まれる風景で、例えば、洗濯物を干している様子とか、自転車が玄関先においてある様子とか、窓辺に花が飾ってある様子等々。人が生活している様子がかいま見えることによって、生き生きとした風景に見えるという解釈でしょうか。

それは、生活者それぞれが、まちの風景の要素を作り出していると言える訳ですね。
それを自覚する人が増えれば、まちはもっと洗練されてくるのかもしれません。
ただ、その時に、「土塀が古くなったから、偽石の塀に変える」というのでは、それまであった味わいや記憶はなくなってしまいます。本物を修理しながらでも長く使うという感性が、まちづくりという視点からも必要ですね。




17:31:53 | sakura | | TrackBacks