August 01, 2007

繭ができるまで47蚕


コメントを書き込んでくださっているぽれぽれとうさんのブログを読んでビックリです。

なんとカイコを育てたそうなのです。そのプロセスの表現もすばらしく感心させられるブログです。

カイコといえば「繭」。我々の新事務所兼住居の名です。
この機会に、なぜ「繭」と名付けたのかをちょっとお話したいと思います。

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つくばの、桜川の近くにある父の生家は、茅葺き屋根の家で、土間があり、その壁一面に、すごく高い所にまで蚕の棚がありました。棚には桑の葉がたくさん敷き詰められていて、真っ白い蚕が桑の葉を食べていました。桑の葉は桜川沿いにたくさん生えていました。幼いながらにも、その虫が高貴な虫に感じられ、虫が苦手な都会の子供ではありましたが、手に取ってその感触を味わいました。

かつて、桜川流域は養蚕がさかんだったようで、どの家にも土間や天井裏に蚕がいて、とても大切に育てられていたそうです。蚕が暮らしやすいように、室内の温度や湿度を調整したようです。調整したといっても、おそらくは風通しをよくするとか、打ち水をするとか、単純なことだったのだろうと思いますが、蚕同様にひとにとっても快適な空間だったのではないだろうかと想像します。

人間以外のいきものに気をつかいながら一緒に生活する、そんなあり様がすばらしいと思いました。また桜川流域の豊かさを象徴するのではないかと考えて、新事務所兼住居の名前を「繭」と名付けたのです。



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Posted by sakura at 11:52 P | from category: まゆができるまで | TrackBacks
Comments

ポレポレとうさん:

ご紹介いただき、誠にありがとうございました(^-^)
今回育てたカイコはむすこの学校で孵化させたものですが、生き物好きの私が一番喜んで育てていたような気がします。
「人間以外のいきものに気をつかいながら一緒に生活する」という言葉は素敵な言葉ですよね。本当にそのとおりだと思います。
カイコが桑の葉をカリカリ噛む音を聞きながら夜を過ごし、暑い日には室温に気を配り、繭を作り始めたらちゃんと作れるか心配になってしょっちゅう覗いたりと、人間以外の生き物に気を使うことの心地よさを味わいました。
今回の記事を拝見して、「そうか!だから私は生き物を育てるのが好きなんだ!」ということに改めて気づきました。素晴らしい気づきをありがとうございます(^-^)
ちなみに、桑の木は良く探すと都会にもたくさんあって、桑の木を見つけることもまた今回楽しいこととひとつでした♪
(August 09, 2007 01:22 P)

sakura:

研究所の一般公開はおもしろいそうですね。私はまだ行ったことがありませんが、つくばの研究所を回るはとバスツアーがあって、夏休みには子供の夏休み課題のネタ探し等で、大盛況だと聞いたことがあります。

桑の木は私が子供の頃は桜川沿いにすごくたくさん生えていたのを覚えていますが、今は随分少なくなったように思います。自生してたものもあると思いますが、河川敷の横の畑で育てていたのかも知れません。

東京にも桑が生えているというのも意外な感じがします。気にして見ていれば結構探せるものなんですね。

私もいきもの大好きです。
(August 11, 2007 07:52 P)
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