自然の、きもち

空間に強さがあるのはいいね。猥雑なものが目に入りすぎると、なにか頭の中がもやもやするから、住まいは聡明さを鼓舞してくるくらいがいい。けれども、最近の雑誌に出てくる住宅は、生活に必要なものを無視しすぎて、これもどうか？と思う。バランスだよね。でも、バランスのいい建物って、写真映えしないし、紹介テキストもビビットさがなくなってつまらないと思われがち、そう出なければ自然派ですねー、みたいに極端なレッテルを貼られる。こまりものです。

IHは程度問題でもあるから確かに難しい。調理に興味の無い人はIHですかね。でもね。これまでの歴史がつくってきた調理器具のかたちって、本当に意味がある。だから鍋底がフラットになるっていうのは、すごく画一的な感じがあるんだよね。ただし、今の人はその由来も使い方もあまり知らないから、どうでもいいのかもしれない。IHになったらますますどうでもいいことになるね。フラットなことでムラのない調理はいいかもしれないけれど、微妙な調理が家庭料理の良さだから、家庭の家事の経験的な方法論が失われていくのかもしれません。例えば、少量のニンニクを炒めるのにフライパンを少し傾けて油を寄せてニンニクの周りに満遍なく油が周り全体的に焦がすなんてゴトクのあるグリルじゃないとできないからなぁ。ニンニクを包丁でスライスして炒めればまあいいのだけれど、包丁でカナッケがつくから、木べらでニンニクを潰して炒める方がおいしい。とかね。
IHだけってのは、なんとなく、もう家では調理はしません、って方向性が見えてる感じで、生活の実態が曖昧になるのが、納得できない感じです。つまりはバーチャルってことになるのかな。

電子レンジは、分子の摩擦熱が出るときにモノから酸素がどんどん外に出て行くんだよ。だからチンしたものってのは、酸欠の食い物ってわけ。酸欠のものを食べてるから、当然人間も酸欠になる。その酸欠状態が好きなのがガン細胞だそうです。可能性として、ガンになりたくない人は電子レンジはバツ。そのかわり、オーブンの使い方をもっと学んだ方がいい。日本はオーブンの文化がないから、使い方が発達しないけれど、ヨーロッパはオーブンの歴史が長いから、ちょっとしたテクニックで旨く使っている。電化でも電気オーブンは使い方さえ理解すればかなり重宝。備え付けよりも容量の小さい個別の電気オーブンが核家族には便利。IHと電気オーブンがいい組み合わせかも。それでキャンプもいいけれど、小さな庭に炉をきって、炭で鍋やグリルや鉄板が敷ければ、グーな気がします。

電気オーブンの使い方の講習会でもやろうかな。

僕はあまり個人のお宅などのデザインはやらないのだけれど、今度改修で個人のお宅をやります。そこは、ハイラジ。あまり調理はやらないのと、極力電磁波等の危険要素を避けたいとのことなので、そういう選択です。長くなりました。また。そうそうメアド変わりました。